歯のホワイトニングは、白くてきれいな歯を手に入れることができます。
しかしホワイトニングの種類によって、期待できる効果はまちまちです。
ホワイトニングの種類や、どのくらいでホワイトニング効果が出てくるのか、どのくらい持続するのかをお伝えします。
ホワイトニングの
仕組みと種類
また、ホワイトニング効果は1回でも実感できますが、個人差はあります。
通常どれくらいの頻度で、どれくらいの期間、効果を実感できるのかを解説していきます。
ホワイトニングの仕組み
まず、ホワイトニングをするとなぜ歯が白く見えるのかを説明します。
ホワイトニングは、歯の外側にあるエナメル質という結晶の層に漂白剤を塗布することで実現します。
漂白剤には過酸化水素が使われますが、過酸化水素が分解されると活性酸素が発生します。
この活性酸素が変色の原因となる物質を分解し、変色を除去して歯本来の色に戻し、歯を白く見せます。
また、ホワイトニング剤の作用により、エナメル質の表面構造が変化し、光が散乱・拡散しやすくなるため、より白く見えるようにもなります。
ホワイトニングは、どちらかの作用が単独で起こるのではなく、この両方の作用によって歯を白くしていくのです。
頻度や期間は
方法によって異なる
ホワイトニング効果の頻度や持続時間は方法によって異なります。
- 歯科のみで行うオフィスホワイトニング
- 自宅で行うホームホワイトニング
- 両方行うデュアルホワイトニング
- 神経治療を行った歯に行うウォーキングブリーチ
の4種類があります。
どの方法を使うかによって回数や期間が大きく異なります。
また、ホワイトニング後の再着色の傾向も異なります。
各々のホワイトニングの効果
各ホワイトニング方法の標準的な回数と期間についてご説明します。
- オフィスホワイトニング
- オフィスホワイトニングとは、過酸化水素を含むホワイトニング剤を歯に塗布し、ハロゲン光を照射してホワイトニング剤と反応させ、歯を白くすることを目的とした治療法です。
これにより、歯の自然な白さを取り戻すことができます。
治療は歯科医院でしか受けることができず、個人差はありますが、1回の治療で効果を実感することができます。
1回だけかなり明るい白い歯になりますが、希望の白さになるまでは数回ご来院頂く場合もあります。
| オフィスホワイトニングの特徴 | オフィスホワイトニングは、歯のホワイトニングの中でも特に人気が高く、美容院に行くような感覚で気軽に受けられる女性も増えています。 |
|---|---|
| 高いホワイトニング効果 | オフィスホワイトニングの最大の特徴は、高濃度の薬剤を使用することです。 そのため、高いホワイトニング効果を期待することができます。 1回の施術で高い効果が得られ、さらに数回に分けて施術を受けることで希望の白さに近づけることができます。 |
| 一時的にわずかな痛みが生じることがある | オフィスホワイトニングは、高濃度の薬剤を使用するため、一時的にピリピリとした感覚を伴うことがあります。 この痛みは一時的なもので、時間の経過とともに消えていきます。 |
オフィスホワイトニングの流れ
1：初診と診断
最初に、歯科医師が口内の健康状態をチェックします。
虫歯や歯周病がある場合は、先に治療する必要があります。
また、ホワイトニングに対する期待（どのくらい白くしたいか）や適用可能性について患者と話し合います。
2：ホワイトニング前の準備
ホワイトニング処置を始める前に、口腔内を清掃し、歯を乾燥させます。
歯茎や唇などの敏感な部分を保護するために特別なジェルを適用します。
3：ホワイトニング剤の塗布
高濃度のホワイトニング剤を慎重に歯の表面に塗布します。
ホワイトニング剤は、歯の表面の着色を分解し、白くします。
4：光照射による活性化
ホワイトニング剤に、光を照射して化学反応を活性化させます。
これにより、ホワイトニング剤の漂白作用が強化され、より迅速に結果が得られます。
5：処置後のケアと指示
処置後、歯科医師は処理した歯を洗浄し、口腔内のジェルを取り除きます。
その後、歯のケアについてアドバイスを行い、特に食事や飲み物に関する注意点を伝えます。
ホワイトニング後の数日間は、着色しやすい食べ物や飲み物を避けたほうが無難です。 また、数週間後に再診して、結果の確認と必要に応じた追加処置を行います。 オフィスホワイトニングは、迅速な結果を求める人には理想的な選択肢ですが、継続的なケアが必要です。
- ホームホワイトニング
- ホームホワイトニングは、専用のホワイトニング剤と歯の形に合わせたトレーを歯科医院で処方し、施術の説明を受け、自分で施術を行うホワイトニング方法です。
ホームホワイトニングでは、安全で低濃度の過酸化カルバミドを含むホワイトニング剤を専用のトレーに入れ、そのトレーを一定時間歯に装着します。
トレーを装着することで、薬剤が歯に浸透し、変色した色素が分解され、漂白効果を期待することができます。
オフィスホワイトニングに比べ費用が抑えられるメリットがあります。
ホームホワイトニングの特徴
| 美白効果が長続きする | ホームホワイトニングの場合、トレーにご自身のホワイトニングジェルを入れ、歯に貼り付けます。 1日2時間、1～2週間ほど続けると徐々に効果が現れます。 オフィスホワイトニングに比べ、結果が出るまで時間がかかりますが、ホワイトニング効果は長持ちします。 |
|---|---|
| 安全なホワイトニング剤 | ホームホワイトニング剤に含まれる過酸化カルバミドの濃度は、オフィスホワイトニング剤に含まれる過酸化水素の濃度より低くなっています。 |
| 一時的にわずかな痛みが生じることがある | 一時的にピリピリとした感覚を伴うことがありますが、数日使用中止してもらいピリピリとした感覚が消え次第、再開していただきます。 |
ホームホワイトニングの流れ
1：歯科医の診断とトレイの作製
ホームホワイトニングを始める前に、歯科医による口腔内の健康状態のチェックが必要です。 虫歯や歯周病などの問題がある場合は、先に治療を行う必要があります。 健康状態に問題がなければ、歯型を取り、それに基づいて個別のホワイトニングトレイを作製します。 このトレイは、ホワイトニング剤を均等に歯に適用するために使用されます。
2：ホワイトニング剤の選択
歯科医は、あなたの歯の状態やホワイトニングの目的に応じて、適切なホワイトニング剤を選択します。 ホワイトニング剤には濃度や成分が異なる種類があり、個々のニーズに合わせて選ばれます。
3：自宅でホワイトニング
ホームホワイトニングは、ホワイトニング剤をトレイに適量塗布し、指定された時間（通常は数時間）歯に装着します。 数週間にわたって毎日または数日ごとに繰り返してください
4：継続的なケアとフォローアップ
ホームホワイトニング中は、定期的に歯科医の診察を受けることが大事です。
治療の進行状況を確認し、必要に応じてホワイトニング剤の調整が行われます。
また、ホワイトニング後は、着色を引き起こす食品や飲料の摂取を控えるなど、日常生活での注意が必要です。
ホームホワイトニングは比較的安全な方法ですが、過剰に使用すると歯の敏感さを引き起こすことがあります。 また、すべての人に同じ結果が得られるわけではなく、個人差があることを理解しておく必要があります。 適切なケアと継続的なフォローアップにより、自然で健康的な白い歯を期待できます。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせたホワイトニング方法です。
歯科医院でのオフィスホワイトニングを行った後、自宅でホームホワイトニングを行います。
単独でのホワイトニングに比べ、短期間で歯を白くすることができ、かつ継続的に歯の白さを維持できます。
- デュアルホワイトニングの特徴
- デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの相乗効果で、よりクリアな白い歯を期待することができます。
デュアルホワイトニングは、アメリカではホワイトニングの定番となっています。
デュアルホワイトニングでは、オフィスホワイトニングを先に行うことで、ホームホワイトニングの薬剤がより浸透しやすくなり、ホワイトニング効果がさらに高まり、元に戻りにくい安定した白い歯の維持が実現します。
- ウォーキングブリーチ
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ウォーキングブリーチは神経を抜いた歯などの失活歯を白くする方法です。
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オフィスホワイトニングもホームホワイトニングも、ホワイトニング剤の作用は歯の表面に効果があります。
一方、ウォーキングブリーチの場合は、神経を抜いた歯にホワイトニング剤を入れ、蓋をして一定期間放置します。
内側から白くすることで、歯の全体を白くすることができます。
タッチアップで白さを
長持ちさせましょう
1年後でもホワイトニング効果が持続するという研究結果もありますが、半年で色が大きく戻ってしてしまうという研究結果もあります。
その理由は、生活習慣や、もともとの歯の性質など様々な原因があり、予測することは困難です。
ホワイトニング後に色が戻ってしまった場合、追加でホワイトニング（タッチアップ）を行い、白さを取り戻すことができます。
タッチアップをすると歯が白く戻るだけでなく、再着色しにくくなるという研究報告もあります。
明るい歯にしたいときに有効なだけでなく、長期間にわたって歯を白くすることができるのがタッチアップのメリットです。
