山口県宇部市の歯科医院、歯科・沖田オフィス院長の沖田です。
連休はいかがお過ごしでしたか?
新型コロナの感染者が一気に増えて、山口県も1日あたりで過去最高を更新
今後どうなっていくのか心配ですが
行動制限はないようですし、手洗いやうがい、密を避けた行動など自分達でできる感染対策をしていくしかないですね
そして、大雨の予報が
警報や避難指示なども出たようなので
この後、深夜から明日にかけて災害に気をつけるしかないですね(~_~;)
タイトルの隔壁(かくへき)ですが
神経のない歯で被せ物を外して根っこの治療からやり直す時や、被せ物と歯との間から虫歯ができてしまっていて虫歯を除去したり
前の治療で金属の土台などが入っていて外したら歯がほとんど残ってない時、
神経がある歯でも虫歯が大き過ぎて、歯茎の下まで虫歯が進んでしまった場合など
そういった時に詰め物で壁を作る作業をします。それを隔壁と言います。
なぜ隔壁をするのか??
お口の中にはものすごく沢山の細菌が存在します。
歯茎から出てくる水分や唾液などが入ってくると、それと一緒に細菌が入ってきてしまいます。
そうすると、いくら根っこの中の治療をしても細菌がどんどん侵入してくるのでいくら治療をしても治りません(-。-;
また、薬を入れて蓋をしても、歯が残ってなければ蓋が外れてすぐに細菌が入ってきてしまいます。
あと、歯があまり残ってなかったり、薄いと食事中に食べ物が当たってしまうと歯が割れてしまうこともあります(・_・;
そういったことを改善するのに、歯茎の上に歯が残ってなければ壁を作って
水分と一緒に細菌が入ってこないように、壁を作って蓋が外れにくいように、壁の高さで蓋の厚みを出せるようにして細菌が入ってこないように
歯の補強をして割れにくいように(割れたら抜歯になる可能性が高くなります…)
そういったことのために大切な作業です。
では実際の隔壁とは??
被せ物、金属の土台、虫歯を全て除去したところですが
一部は歯茎の下まで及んでいたので、歯茎を抑えるのに緑色の糸(圧排糸)を入れています。
歯が薄すぎて緑の糸が透けて見えてしまっていますが(゚o゚;;
ちなみにピンク色っぽい点みたいなのは、神経をとった後にその空間を埋めているゴムになります。
わかりにくいですが…
白い詰め物で薄かった部分を補強しながら、細菌を入りにくくするために盛り上げて全周に壁を作っています(^ ^)
この次の処置から神経をとった後の空間を埋めているゴムを外していきます。
(隙間から細菌が侵入していたら、このゴムでは防げないので細菌が増えてしまって根っこの先が感染してきている可能性が高いです)
実際、ここまで歯が薄くなっていると割れる可能性もあるため抜歯を考える先生もおられるかと思いますが
抜歯はいつでも可能ですし、患者さんにご説明してまずは保存を希望されたのでこの歯は保存治療をしました。
根っこの治療をしても被せ物をくっつける歯が少ないため、色々と処置しないと被せ物が安定しにくいですが
それはまた別の機会でご説明します^^;
当院では、必要があればこのような隔壁の作成を全ての歯に行なっています。
(保険診療だからしない、自由診療だからやる、とかは全くなく保険診療でも必要なら毎回やっております。)
(当院で根っこの再治療をされた方はご存知かもしれませんが、写真を撮る余裕がない時は言葉や鏡での説明になってしまうのでわかりにくいかもしれません(・_・;)
このような隔壁の作成をするかは各医院さんや先生の判断ですが
見えない細菌相手なので、当院では保険診療でも必要と思う処置はできるだけ行うようにしております。
もちろん、自由診療でしかできない処置や材料もあるので、理想通りの治療を全て保険内で行うことは難しいですが…。
根っこの治療をずっとしていたけど痛くて治らないと相談され、うちでしっかり虫歯を除去して隔壁を作成して治療をしたら痛みが治まることもありました。
当院では。根っこの治療をするのに「被せ物を外して虫歯を除去したら歯があまり残っていなかったので補強をしました」というご説明をよくしますが
このようなことをお口の中でしております。
なかなかわかりにくいお話だと思いますが、少しでもみなさんに伝われば良いと思いますし
もっと詳しく聞きたいと思われた場合はご相談ください( ^ω^ )
月曜日が祝日だったので、今週は水曜日が診療日になります。
今週はスタッフのお休みなども多く、ご迷惑をお掛けしますが
何卒よろしくお願い致しますm(_ _)m