宇部市の歯科医院、歯科・沖田オフィスの院長沖田です。
宇部市内も梅雨に戻ったような、天気の悪い日が続くようですね
東日本では大雨で被害も出ているようですし
災害対策に気をつけたいですね
そして新型コロナウィルス
また感染者が急増してきているようです(−_−;)
4回目のワクチン接種、感染者が減って落ち着いていたせいなのか医療従事者には特に案内もなく
感染者が増えてきて、また医療従事者に4回目を検討とニュースで報道がありました。
それって、減っていたらワクチンの話はせず、増えたら急にワクチン接種を勧めるってことなのか…
減っている時に対策を立てるなり、ワクチン接種はいつ、何回くらいまでするとか方針を決めておいて伝えるなり
場当たり的な対応に感じるようなことは不信感を生むのでやめて欲しい気もします(^_^;)
ただ、我が身を振り返ると自分もできていないことは多々あるので
できるだけ不信感を産まないよう、事前に方針を考えて説明をしたり、限られた時間の中でお伝えできるようにしないといけないと感じます。
今回は銀歯の下について
インスタグラムの方でも少し紹介したのですが、こちらのブログではもう少し詳しく書けたらと思います(^ ^)
銀歯は腐食したりして隙間が空くと虫歯になったりしやすいというのはお聞きしたことがある方もいるかと思いますが。
意外とヒビが入っていることも多いです。
これは金属自体が硬くて壊れにくいので負担が歯にかかる
金属をつけている材料が歯と一体化しにくいものが多いので力が歯に伝わりやすい
金属は熱で膨らんだり縮んだりしやすい材料で熱での変化が歯より大きいので、膨らんで歯を押したり、縮んで歯との間に隙間ができたりしやすい
などなど様々なことが言われています。
だったらなぜこの材料を使うのか??それは保険診療では材料が決められていることが大きいのですが
以前は少し大きな虫歯の場合や力がかかりやすく詰め物では割れやすい場合は、この決められた金属を加工して用いる治療が主でした(・_・;
(自由診療(保険外診療や自費診療)だと保険治療の制限がなくなり材料が自由になるのでゴールドやセラミックなど腐食しにくい材料を用いたりすることが多いです)
なので、日本ではこの金属を入れる治療が一般的でお口の中に入っていることが多いです。
(実は腐食して溶けた金属は金属アレルギーの原因にもなり、この金属の成分の一部には海外では妊婦さんなどに使用を禁止されているものもあったりします。)
ある方のお口の中を確認していると、入っている金属が一部壊れていたので
ご説明をして治療をすることになりました
左:赤矢印が金属、青矢印が欠けた部分です
真ん中:赤矢印の部位に黒い線のようなものがありますが、それが歯に入ったヒビです
右:赤矢印部分、金属が欠けた部分の虫歯を除去するとここにも小さなヒビがありました
金属の下で歯が真横に割れてきている状態でした
では、この歯に痛みがあったのか?それはありませんでした(*_*)
ヒビが入って、歯が染みるや食事中に咬んで痛むなどがあればわかりやすいのですが
そういった症状がなくひび割れが進行していっている状態で、もし気づかずにそのままだったら歯が完全に割れてしまう可能性もあります。
完全に割れてしまえば、保存ができなくなって抜歯になってしまいます(゚o゚;;
この歯は完全に割れてはいなかったので、この写真をお見せして説明し、治療方針を相談してこのまま保存することにしました。
ヒビの部分を綺麗にして、レジンという材料で補修し、ひび割れが進んで行かないように被せ物で覆って保存しました。
金属の入っている歯で、染みる症状や咬んで痛む症状がある方や
以前金属の治療をされた方で何か気になる場合などは
歯科医院に相談してください!!
ただし、裸眼では小さなヒビは見えにくいので、普段から高倍率の拡大鏡やルーペを使用されていたり
歯科用の顕微鏡(マイクロスコープ)を利用されている歯科医院がおすすめです。
ちなみに、今回の写真は全て当院の歯科用顕微鏡で撮影しています
(顕微鏡は撮影時にピントが合いにくいので少しぼやけて見えてしまっていますが、使用時はもっと綺麗に見えています^^;)
当院では保険診療でもできるだけ金属を使用しない治療を心がけています。
保険診療では決められた手順と材料を用いるので、限界はあるのですが…。
あと、今年の4月から保険診療でも一部で金属以外の材料で白くてそこそこの強度のあるプラスチックのような材料を用いることができるようになりました。
自由診療で用いる材料に比べて課題は多いですが、保険診療の材料にも選択肢が増えたことは患者さんにも朗報かと思います。
ただ、この材料も使用に様々な制約もあるので、詳しいことを知りたい方はお気軽にご相談ください!