睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群と
口腔内装置

睡眠時無呼吸症候群の主要な原因は肥満であることがよく知られていますが、肥満だけではなく、歯並びやそれに関連する顎骨(上下の歯が生える基盤となる骨)の変形、歯と顎の上下・左右の位置不整合など、歯科的な問題も影響していることがあります。 時折、親知らずの生え方にも関係があることがあります。

睡眠時無呼吸症候群と口腔内装置

口腔内装置の機能

口腔内装置は、下顎の位置を立体的に調整したり、舌を前方に引っ張ることで、睡眠時無呼吸症候群の原因となる部位を呼吸がしやすくする働きがあります。
歯科治療における睡眠時無呼吸症候群の治療法として、口腔内装置と呼ばれるマウスピースを使用する方法があります。
睡眠時無呼吸症候群の程度に応じて適応があり、この装置を装着することで、症状の軽減が期待できます。
口腔内装置にはさまざまな形状があり、症状に応じて選択します。
大別すると、上下が固定されているものと、上下が分離し、装着時に下顎に可動性を持たせるものがあります。
後者のタイプは、歯周組織や顎関節への負担が少ないという利点がありますが、調整が難しく、睡眠時の歯ぎしりや食いしばりによって破損しやすいというデメリットもあります。

口腔内装置の機能

検査
口腔内装置を処方するための検査では、症例によっては装置の装着が睡眠時無呼吸症候群を悪化させる可能性が完全に否定できないため、必要に応じて検査が行われます。 検査には以下のものが含まれます。
装着前後のレントゲン写真
口腔内装置装着時の睡眠検査
内視鏡検査

その他の治療法
その他の治療法としては、歯科では顎骨や舌骨舌筋を前方に移動させる手術療法や矯正歯科治療があります。
これらの治療法は、自然呼吸下での改善が期待できます。
症例によっては、矯正歯科治療だけで完治することもあります。
小児の睡眠呼吸障害は、低身長や夜尿症、成績や問題行動との関連性がある可能性が高く、早め早めの対応がベターです。
必要に応じて、睡眠呼吸障害に理解のある矯正歯科医に相談することが推奨されます。
どの治療方法でも、定期的な睡眠検査を行って安心することが重要です。

保険診療内で作成する場合は、お医者様からの紹介状が必要です。
希望される材質や種類によっては保険適用外となる場合があります。

気道が狭くなるメカニズム

睡眠時無呼吸症候群において気道が狭くなる原因は様々なものがあります。
気道狭窄の治療は、その原因によって異なります。
炎症やアレルギー反応が原因の場合は、ステロイド薬や気管支拡張薬が用いられます。
外部からの圧迫や異物が原因の場合は、外科的な介入が必要な場合があります。
慢性的な状態では、呼吸リハビリテーションや酸素療法が役立つことがあります。
重要なのは、原因を特定し、適切な治療計画を立てることです。

気道が狭くなるメカニズム

気道が狭くなる原因

炎症 気道の炎症は、アレルギー反応、感染症、慢性疾患(例えば喘息や慢性閉塞性肺疾患)などにより引き起こされることがあります。炎症により気道の壁が腫れ、内径が狭まります。
筋肉の収縮 喘息などの呼吸器疾患では、気道を取り巻く筋肉が過剰に収縮し、気道の狭窄を引き起こすことがあります。
外部からの圧迫 腫瘍や腫れ物、外傷による圧迫など、気道の外部からの圧力も狭窄を引き起こす原因となります。
異物の吸入 小さな物体や食べ物の吸入が気道を塞ぎ、局所的な狭窄を引き起こすことがあります。
肥満 肥満も気道を狭める大きな要因です。

気道が狭くなることの悪影響

呼吸困難 空気の流れが妨げられ、深く呼吸することが困難になります。
喘鳴 狭くなった気道を通過する空気により、特有のヒューヒューという喘鳴が生じることがあります。
酸素不足 狭窄により、肺への十分な酸素の供給が妨げられ、体全体に酸素が行き渡らない可能性があります。
疲労感 酸素不足により、疲労感や弱さを感じることがあります。
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