山口県宇部市の歯科医院「歯科・沖田オフィス」院長の沖田です。
新型コロナの感染者が増えて、いよいよ第8波との報道が増えてきましたね
特に制限もないままのようなので、感染者は増えていくのでしょうが
今後も感染した場合の濃厚接触者の制限などがあるのなら社会は回らないでしょうし
国がどうしていくのか気になりますが
しばらくは、自分たちでできる感染対策を続けていくしかないですね(・_・;
今回はインプラント治療で、骨が少なくてそのままではインプラントを埋入(骨内に入れること)ができない場合についてですが
上顎の奥歯では特に上顎洞(じょうがくどう)と呼ばれる、鼻の横にある空洞が問題になります。
歯がなくなると必ず骨が痩せてきますが
上顎洞という空洞は徐々に拡大してくることがあり、それによっても骨の高さが減ってしまいます
そういったことから、上顎の奥歯を失って期間が経っているとインプラントをしたくても難しい状態になってしまいます。
そうなると、歯科医院さんによってはインプラント治療ができませんと言われてしまうのですが。。。
インプラント治療をするためにその上顎洞内に骨を作るオペがあります。
上顎洞底挙上術(じょうがくどうていきょじょうじゅつ)、サイナスリフト、サイナスフロアエレベーション、ソケットリフトなどと呼ばれるオペですが
(沢山呼び名はありますが、基本的には一緒のことです)
オペは主に2種類で
インプラント治療する際に、インプラントを入れる小さな穴から粘膜を持ち上げて骨を作る、主にソケットリフトと呼ばれる方法
これはある程度骨があるけど少しだけ足りない場合などに推奨されており
小さな穴からやるオペなので侵襲は少ないですが、見えていないところを感覚でやるので非常に怖いオペになります。
上顎洞の粘膜は非常に薄いので破れやすいのですが、それを直接見えてない状態でやるので粘膜の状態に気付きにくく。
もし粘膜が破れてしまったら、別の手術に切り替えないといけなくなる事もあるので
このオペはもう1つの主にサイナスリフトと呼ばれる、直接見ながら粘膜を持ち上げるオペができる必要があると言われています。
(ただ、正直にいうとソケットリフトはするけどサイナスリフトはできないといわれる先生も多くおられます)
もう1つがサイナスリフトと呼ばれる方法で
ほとんど骨がなくて、高さも幅も大きく足りない場合はこちらのオペが選択されます。
インプラントを入れる穴ではなく、別の部位に骨に少しだけ大きめの穴を開けそこから直接粘膜を見ながら持ち上げるオペになります。
こちらは侵襲が大きいですが、直接粘膜を見ながらやるオペなので粘膜が破れた時にも気付くことが可能です。
上顎洞の粘膜は非常に薄く、経験のある口腔外科医でも粘膜が破れてしまうリスクが比較的高いとても繊細なオペになります。
(以前のブログで、生卵の殻の内側の薄皮で練習している写真を載せております)
以前はかなり大きな穴を開けているオペが多かったですが、最近は拡大鏡や歯科用顕微鏡の使用で
できるだけ侵襲を減らすために、以前よりは小さな穴からオペをするための器具なども増えており
当院でも、そういった器具を導入しております。
こちらがオペ後のレントゲン写真ですが
白く卵状?ドーム状?に見える部分が、粘膜を持ち上げて人工骨を入れた部分になります。
これで数ヶ月待って、固まるのを待ってインプラントを入れていきます。
ちなみに、こちらは当院でのオペではありませんが、依頼された出張先で自分自身でやったサイナスリフトの術後の写真になります^^;
ピエゾサージェリーと呼ばれる術後の負担の少ない機械を用いたオペをし(当院から持参していきました(^_^;))
いつも使用している8倍の高倍率の拡大鏡も持参で、できるだけ小さな穴から小さな器具を用いてのオペをしています。
小さな術野にしたのと慣れない出張先でのオペで、思ったより時間もかかってしまい患者さんに時間的な負担をかけてしまったのが反省点でしたが…。
無事にオペも終わって、大した出血もなく終えることができました。
できるだけ歯を残す治療を心がけている分、当院ではインプラント治療は少ないですし
このようなオペを回避できるなら短いインプラント(ショートインプラント)の使用などもしており
当院の院内でのサイナスリフトの施術は今まで全くないのですが(^◇^;)
出張先ではこのようなオペをしておりますので、もし上の奥歯でインプラント治療がしたかったのにできなかったなど
何かありましたらお気軽にご相談ください。
もちろんオペなので必ず成功するものでもなく、骨の状態などで当院(自分の技量)では困難だったり無理な場合もありますし
様々なリスクもあるので
精密検査後にそういったご説明をさせて頂いて、ご納得頂いた上での処置になることはご理解ください。
現在、当院では歯科衛生士さんを募集しております。
このようなアドバンス的な治療も時にはありますが
コミュニケーションと説明、基本的な治療を大事にした治療をしております。
設備面も高度な滅菌機械、口腔内スキャナーなどの新しい設備、スタッフの負担を減らせるような設備の導入を積極的にしておりますし
社会労務士さんと顧問契約をして、労働環境の設備や休みを取りやすい環境をできるだけ整えられるように日々努力しております。
勤務開始日も急募というわけではないので、ご都合に合わせて相談の上でも可能と考えておりますし
パートであれば当院の希望の日や時間などはありますが、ご希望の曜日などがあれば相談の上で決めていけたらかとも思っています。
見学からでも構いませんので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。